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鬼流院 雪 の事

鬼流院 雪 の事

鬼の血の色は曼殊沙華
鬼と人の狭間で乱れ舞う
曼殊沙華の根が朽ちるまで

人が曼殊沙華を忌み嫌う様に
呪われし血脈は痛みを覚え花開く
金色(こんじき)の眼(まなこ)と異形の姿はその証
血が沸き立つことなかれ





鬼流院 雪は幼い頃、子守歌代わりに聴かされたこの唄を思い出しながら最上階にあるプレジデントルームから下界にある風景を眺めていた

小さな人間達が蟻のように群れを成し地表を這いずり回っている

意志を持たない人間達、集団の中で安堵する個々達

その人間の血が僅かでも入っているのかと思うと・・・

鬼流院 雪はため息ともつかない小さな息を吐く




鬼流院 雪の父は一代で貿易商を立ち上げ昇りつめた

父は部下達からも信頼を得、次第に会社自体も拡大し海外にも進出をした

その父も50を過ぎた頃、他界した

その後継ぎとして鬼流院 雪が任命された

父は自分の死期を知ってか知らずか・・・鬼流院 雪に会社経営のノウハウを手取り足取り教えた

そうした事で、鬼流院 雪が代表となっても会社は何もなかったように動いている

ただ一つ・・・亡き父も鬼流院 雪も秘密にしている事以外は・・・




私は見てしまったの・・・父の本当の姿を・・・

毎月一度、父は姿を消す時がある、誰にも告げずに

私は不審に思い父の後をつけた

そして父の姿も行動も変異した姿に私は目を奪われ嗚咽するのを堪えた

その事を切っ掛けに私の体も何かの兆しを感じた

それはこらえきれない衝動、人が何も考えず喜怒哀楽を持つように芽生えた私と父だけの衝動・・・

そしてあの唄を思い出した

そして理解した、私の中に流れる血脈を




月に一度、体がうずく

赤ワインの赤が色濃く見える

それは理性を失い、衝動的に体が動く

自分の姿を鏡に映す

その姿は本能の塊になった事を意味する

その日に合わせ各界の定例会を開く

私利私欲に満ちた血ほど、私を高揚させる

そいつらは自分だけは安全だと悟っている

自身の地位からくる安堵感・・・自身さえも染めてしまう欲という色





キャプチャ_5565






貴腐葡萄は萎れながらも甘みを増す

赤ワインよりも色濃い赤と粘度・・・悲痛な表情と叫び

さて今夜はどんなディナーにしようかしら











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